大橋直久「上手下手の区別」

話というものは口がきければ誰でもできるものです。

五歳児の言葉数があれば毎日の生活にはこと欠きません。

人が日に三度の食事をし、空気を吸い、水を飲んでいるのと同じで、話をすることにいつもは特別の注意は払わないものです。

しかしときにはおいしい食事をしたいと思うこともありますし、澄んだ空気を吸いたいと考えることもあります。

話も生活のある場面で、どうしてもうまく話をしなけれぽならないときがあります。

学生が期末試験等になると、普段からもっと勉強しておけばよかったと後悔するようなものです。

そして試験が終わると、そんな気持ちはさっぱり忘れてしまうのも、話の場合とよく似ています。

ただ話は老若男女誰でもできるし、

上手下手の区別は、そのときそのときの感情や雰囲気、話の内容などによってなかなかつきにくいものです。

流暢に話すよりも、ボクトツなしゃべり方が多くの感動を呼ぶこともありますし、だからといっていつもそうとは限りません。

なめらかな話しぶりが、多くの人に素直に抵抗なく聞き入れられる場合もあります。

大橋直久〜就活生・新社会人のためのマナー講座