大橋直久「各職場でおのおの工夫をする」

各職場で5Sを実施する場合、たとえば棚を使って整頓をしようとする。

その時、棚のサイズ・色などは何を選ぶか、表示はどうするかなど、各職場でその都度検討していたのでは効率が悪いし、不統一であるばかりか、間違った整頓をすることもある。

そこで、5Sの対象別にマニュアルを作成し、活用することが必要になってくる。

対象別5S実践マニュアルのつくり方は、まず5S対象をピックアップすることからはじめる。

5S対象は、事務所では、机、キャビネット、ファイルなどに関する項目やもの以外の電話の受け方なども含める。

工場では、機械設備や通路、工場内カラーコーディネートなども含める。

このマニュアルは、1対象(項目)1枚にまとめるのがコツで、オーバーする時は項目を分割する。

会社の規模や業種により異なるが、通常30〜50項目抽出する。

次に、内容であるが、あまり詳細に規定するより、基本的に守らなくてはならない重要な要件や、全社統一しなくてはならないことのみを、簡潔に記載する。

詳細部分は、各職場の工夫を生かして実施してもらう。

実践マニュアルの内容は、(1)目的、(2)決まり、(3)ポイントの3項目について記述する。

目的は、なぜそうしなければならないかということを2〜3行で述べる。

これは、各職場でおのおの工夫をする場合の指針となる。

大橋直久〜就活生・新社会人のためのマナー講座