大橋直久「平凡と非凡の差はここで開く」


平凡な人間というのは、いつも自分で無意識のうちに損をしてしまっていることに気がつかない種類の人が多いものである。

自分の声で明るく名乗れてこそ、相手の心を開いて、そのあとの話が胸を開いた形で話すことも聞くこともできるのである。

ところが、初対面の成功不成功はどこにあるかというと、その八十パーセントは第一印象をどのようにうまくつくるかにかかっている。

そして、その第噌印象の紙一重のポイントはどこかというと、あいさつが終わったあと、何の話から切り出そうかというほんの数秒、時には剛秒の何分の一かの間をどうするかにかかっているといって過言ではない。

名刺を交換しあったあと、一瞬、両方で顔を見合わせてしまうことがよくある。

そして相手が口をきいてくれると、何かしらホッと救われた気分になるが、さもないと、目のやり場に両方で困ってしまい、沈黙がやってくるか、さもないと「えヘへ」と意味のない笑いが空白を埋めたりするものである。

大橋直久〜就活生・新社会人のためのマナー講座