大橋直久「契約の本質」

もう一度、セールスの原点を思い出してほしい。

セールスマンの力だけで商談を契約成立にまで導けるものではない。

最終的に商品を買うのはお客様自身である。

どんな商談も、どんなビジネスも、お客様の購入意欲と協力なしには進展しないし、お客様の合意なしに商談は成立するはずもない。

商談全体をピラミッドにたとえると、毎回のお客様と接触するたびに、お客様と「合意」を重ねてゆき、そのいくつもの合意のうえに最後に「契約」という最大の合意が積み上げられるのである。

それは若い男女が最初の出会いから、デートを重ねて、やがて恋人同士となり、最後にめでたく結婚に合意しあうことと似ている。

もし毎回の出会いやセールスコールで、双方が十分に合意を確認しないままデートや商談を進めると、最後に、いざ結婚だ契約だといっても、堅固な土台がないため、恋愛も商談も崩れてしまう結果に終わる。

大橋直久〜就活生・新社会人のためのマナー講座